背骨の役割
体を支える 身体を動かす 神経や臓器を保護する 衝撃など負担を分散吸収する
頸椎から腰椎まで、全ての数を合わせると24個になります。
頸椎7個 胸椎12個 腰椎5個
ですが、腰椎に関しては、人により4個であったり6個であったりします。
え!?5個じゃないの?と思われる方がいるかもしれませんが、
6個の人が15%4個の人が5%くらいと言われています。
なぜこうなるのかというと、腰椎の下にある仙骨が発達過程において、
仙椎(仙骨)にくっついてしまう場合と離れてしまう場合があるからです。
腰椎の仙骨化、仙骨の腰椎化と言われたりもします。
じゃあ、1個多かったり少なかったりする事でどちらの方がよくないの?と聞かれたりしますが、結論でお伝えすると4個でも5個でも6個でも可動域が狭くなったり、不安定な状態であれば痛みを発症してしまうということです。
逆に言えば、ちゃんとした機能を果たせていれば痛みは出ないという事になります。
そこで背骨の連動の重要性がポイントとなります。
連動の重要性
背骨というのは上から下まで全てが連動して様々な力を分散したり、伝達したりしています。
どこかの動きが悪くなると、そのストレスはどこかが代償してしまう作りとなっています。
特に胸椎は肋骨とつながり胸郭というカゴのような構造をしていて、
その作りがゆえに硬くなりやすい場所となります。。
肩こり、腰痛、神経痛、自律神経症状で
悩まれている方の多くは
胸郭が正常に機能しないことで
腰椎や頸椎に過ストレスが加わり痛みを誘発している
自律神経機能に問題が現れ、自律神経症状が出ている
という方も少なくありません。
一般的に腰が痛ければ、腰、首や肩が痛ければ首や肩と囚われてしまいがちですが、
実は『胸椎(胸郭)の動きの悪さがその症状を起こしていた』なんていうことは、
たくさんの利用者さんに見られます。
神経のお話
抹消神経と自律神経
抹消神経
背骨を1個ずつ細分化すると、前の部分を『椎体』後ろの部分を『椎弓』といいます。
そして椎体と椎弓の間には『脊柱管』という管が首から仙骨上部まで通っています。
この脊柱管の中には大切な神経『脊髄』と『馬尾神経』が通っています。
背骨がズレるとこの通り道が狭くなってしまいます。
神経の通り道が狭くなる事で圧迫を起こし様々な症状を引き起こしてしまいます。
自律神経
実は自律神経もこの背骨との関連が特に深くなっています。
自律神経とは、脳と脊髄から始まり、各臓器や器官に分布していく神経です。
交感神経は『胸髄・腰髄』から出ます。胸腰系と言われます。
胸椎の1〜3は頭部や顔面
胸椎2・3は上肢
胸椎1〜5は気管、肺、心臓などの横隔膜より上の臓器
胸椎6〜12、腰椎1〜3は骨盤、腹部内臓
胸椎10〜12、腰椎1〜3は下肢に影響します。
副交感神経のルートは『脳幹および仙髄』から出てそれぞれ各器官に指令がいきます。
頭仙系と言われます。
自律神経が通る脳幹から腰髄までの通り道は、脊椎の通り道と同じです。
背骨が歪むということは、自律神経の伝達ルートも妨げられるという事になります。
このようにイメージしてみてください。
まっすぐな道を何の問題もなく進むのと、
クネクネ曲がったり極端に狭くなっていたりする道を進むのでは通りずらさが全然違いますよね。
また、歪んでいる時には脳脊髄液の流れも悪くなってしまいます。
それは、『自律神経と脳脊髄液も密接な関係があるからです』
どちらにしても、自律神経の働きが悪くなる原因になってしまうということになります。
つまり背骨の動きが悪くなると、自律神経の働きが悪くなるという事です。
では、この通り道をよくする上で特に重要となる場所があります。。。。
そこで重要なポイントは胸郭『胸椎』です!
背骨の問題を語る上で特に重要な場所で、
胸椎の問題を治すだけで自律神経の働きがよくなり改善したというケースも少なくありません。
これは呼吸にも大きな影響があるからです。
呼吸のお話は別記事でお話できればと思います。
背骨のズレ
ストレートネック、反り腰、受け腰、猫背 (前後の問題)
側湾などの場合SとCに分けて考えます。 (左右への問題)
側湾の場合4つに分かれます。
機能性側湾 主に筋力不足の10歳以下で10度以下の方が多いです。
先天性側湾(手術推奨)
疾患性側湾 小児麻痺・筋ジストロフィー・神経繊維種症・マルファン症候群・
エーロス・ダンロス症候群などの病気に伴い側湾が発症
突発性側湾(脊柱側湾症の80%占めており、一般的に認知されていて施術可能な側湾症です。
ほとんどの利用者さんはこちらに当てはまります。)
しもいとうづ整骨院での姿勢に対するアプローチ
1、症状の確認
問診を元に実際の状態を確認させてもらいます。
2、可動域の検査
可動時の痛みが有るか無いかを確認します!
3、触診を元に痛みの有無
触診で利用者さん自身の感覚と触った筋肉の状態を照らし合わせます!
4、背骨の歪みの確認
立位もしくは座位で背骨の横のふくらみ(脊柱起立筋)の高さを確認します。
基本的に盛り上がる側にずれている傾向が多いです。
5、骨盤の状態検査
基本的に仰向けで足の長さを確認していきます。
6、特徴ごとによる圧痛が出るポイントの触診
こうズレるとココが痛む!などの特徴と照らし合わせを行います!
7、骨盤がずれる事による左右の可動域検査
・股関節の開き動き、骨盤動作時の腰痛の有無 ブリッジ・抱え込み・横倒し
問題と骨盤や背骨の関連性を測るために行います!
8、症状と骨盤の関連性の確認
背骨や骨盤の問題による症状の場合、
関連筋を一過性に緩める
もしくは緩めた状態をつくる骨盤が揃った状態を作る。
この3点を中心に行うと、痛みなど症状に変化が現れます。
※痛みがなくなるなど、わかりやすく変化が見られるものもあれば、
主観的な変化が少なく、客観的な変化が多いといった、
体感として大きく変化を感じにくいものもあります。
主観的な変化とは、『利用者さん自身が感じるものです。』
(痛みが減る、痛みがなくなる、痛いけど動くようになる)
触った時に痛かったものが、痛くなくなる、痛みが弱まるなどです。
客観的な変化とは、『解剖学や運動学を元に施術者が行う評価です。』
(可動域が変わる、高さが揃う、筋肉の緊張が減る)などです。
骨盤状態と症状との関連性を測るためには、指標が必要となります。
当院ではこの指標をとても大事にしています。
主観的な要素だけを頼りにすると、曖昧になってしまいます。
感覚を共有するということがなかなかできないため、
どの程度いいのか悪いのかの判断が的確ではありません。
また、客観的要素だけを頼りにしても、ご本人の体感されるお悩みを解決するのに
無駄な時間と労力がかかってしまいます。
そのため、
利用者さんの主観と私共で確認できる客観的要素をすり合わせながら行なっていきます。
すり合わせを行いながら施術プランを練ることで効率よく改善していくことができます。
どのくらいの期間を目安に考えてればいいか・・・・?
一番お答えするのが難しいところです。
それは、筋肉量・骨盤問題、実際に悩まれている症状や状態が全て一緒ということがありえないからです。
『時間で解決する炎症のようなもの』であれば、たいていは2週間以内、
骨折であれば数週間、数ヶ月・・・・。
腎臓など疾患をお持ちであれば+何週のように目安をある程度お伝えすることができますが、
骨盤や姿勢、筋肉の量や硬さが原因となっている場合、
筋肉をつける『どのくらいのレベルの運動をどの程度できるのか』
筋肉を柔らかくする『どのくらいの頻度で通院できるのか、通院できない代わりにストレッチをどのくらいできるのか』
どのくらいのスピードで、戻ろうとする力が働くのか『日常でどのくらい負担がかかるのか、
かかりやすい状態なのか』など
様々な要因によって左右されるため、判断をつける事がとても難しいからです。
それでも、5〜10回程度管理させてもらえれば、見込みや予測を立てることができます。
ですが、ライフサイクルで仕事が繁忙期、閑散期、体調を崩す、崩さないなど
環境の変化で見立てを変えないといけない場合もございます。
そこを踏まえた上、平均値でお伝えすると
1回で状態の把握、施術の方向性をあらかた決めることができます。
3〜7回である程度の変化が出ます。
変化がでる理由『この筋肉が緩んでいる、この関節が動けば良いなど』がはっきりとした時点でその筋肉を対象としたストレッチや運動指導を行います。
4〜20回
主観的な要素と客観的要素を照らし合わせながら、調整を行わせていただきます。
状況に合わせて柔軟に対応させていただくのでご安心ください。
セルフケアのみで管理できるようになった際にはご卒業といった具合になります。
ブログや記事でお伝えできる事には限りがあるので、もう少しお時間を頂くものもあれば、
数回で解決し卒業される方もおられます。
程度や状態に左右されるのでご理解いただけると嬉しいです。
最後に・・・・
実際にお体を見せていただく事が解決への最短ルートになりますので、
ぜひ一度ご相談くださいませ!